先日、名和先生から著書を贈っていただいた。「デジタル・ミレニアムの到来」という本だ。最近のトピックを取り上げつつ解説するもので、網羅的ではあるが各問題の表面をさらりと撫でただけの印象が拭えない。紙幅、対象読者および目的からすればやむをえないか。 さて、同書で先生は新しい言葉をあみ出した。「インターネット原理主義」である。私はこの言葉をこの本で知ったが、もしかするとすでにどこかで使われている言葉かもしれない。「インターネット原理主義」とはどんなものだろうか?これについて述べられている部分を引用しよう。 インターネット・コミュニティには「しつけのよいアナーキズム」の遺産がある。この理念はインターネットを建設した研究者のものだったが、この旗を商用化のあとでも掲げているグループが少なくない。インターネット原理主義とでもいったらよいか。彼らのスローガンは「情報やシステムに自由にアクセスしよう」「すべ