-非テニュアトラック教員が増えつづけるアメリカ大学 最近、ドクターをとっても常勤ポジションがなく漂流するポスドク問題や、大学における非常勤講師の雇用・労働条件の問題に関するニュースが日本でよくニュースになっているようだ。関西圏や首都圏の大学非常勤講師組合などが取り組んだという、大学非常勤講師実態調査アンケートの報告書『大学非常勤講師の実態と声2007』というレポートも出たらしい。 アメリカにおいても、非常勤講師の待遇は大きな問題だ。大学というものの性質がビジネスと化し、経営や金儲け的な方向性が優先される昨今、テニュアトラックの教員数は減らされ、安い労働力とみなされるフルタイムやパートタイムの、テニュアトラック以外の教員(Contingent Faculty)の数は増え続けている。AAUPのレポートによれば、1998年から2001年までの間に、テニュアトラック以外の教員の数は35.5%増えた