シリーズでお伝えしている“新NISA”。老後の資産形成や生活資金のやりくりなど、高齢者の間でも制度への関心が高まっています。今回は高齢者がNISAを活用する場合のメリットや留意点などについてお伝えします。(経済部記者 坪井宏彰) 金融庁の調査によりますと、現行のNISAの口座数はことし6月末時点で1941万口座でしたが、このうち60歳以上が670万口座あまりと、全体の34%となっています。 制度がスタートした2014年以降の買い付け額をみても、60歳以上が約半数を占めています。 来年からのNISAの拡充は、長期的な資産形成を目的とし、若い世代の関心を集めています。ただ、“人生100年時代”といわれる中、老後の資産形成にも一定の役割を果たすものと期待されています。 日本の個人金融資産はことし9月末時点で2121兆円にのぼります。60歳以上の保有比率は個人金融資産全体の6割を超えているとみられ