不定期で、最近竣工した住宅の中から気になったものを3軒ずつ紹介しています。今回は「図と地のある家」。 ハレとケ、明と暗、太陽と月…二つの空間がある家 現在一般的に流通している住宅って、暗い部屋があまりないですよね。日当たりが悪かったり、何か事情があってしょうがなく暗い部屋はあるけれど、基本的に好まれない(というか物件価値が低い?)。窓のない部屋というのも基本的にはNGです。でも、どの部屋も同じように「さんさんと太陽が降り注ぐ白い部屋」というのも、個人的にはつまらないなあと思います。 スマホを持ってトイレの個室に籠ったり、暗くて狭いバーに寄り集まったりするように、狭かったり、暗かったり、天井が低かったりする空間もあっていいのでは。その反対に、真っ白で明るく、天井が高い空間もあれば、全く性質の違う空間を楽しめる2度おいしい家になるのではないでしょうか。 「図と地」は一方から見ると他方は主従関係