グループホーム入居から、この7月で半年。 母は新しい環境に馴染み、それなりに楽しそうに過ごしている。表情は私と家で暮らしている時よりも柔らかくなった。 家では、今までできていたことがひとつひとつ出来なくなり、自尊心が傷つくことの連続だったのだろう。しかしグループホームでは、なにか失敗をしても介護という仕事を心得たプロが、十分な設備を使って対応してくれる。 ただひとつ、健康面を気遣っての薄味の食事には慣れてくれない。 私は毎週面会に行っているのだが、そのたびに「ご飯がまずい。味が薄い」と不満をぶつけられる。これには職員さんも、かなり閉口しているようで、笑顔ながら「ご飯がまずいって言われると、けっこうぐさっと来るんですよー」とのこと。それはそうだろう。息子としては、口に戸の立たない、不肖の母で申し訳ないとしかいいようがない。 あんたは海原雄山か 施設の行事で、鰻丼が出た時など、「これは本物の鰻
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