昨日、話題のアニメ映画『映画けいおん!』を観に、数年ぶりに映画館に行ってきました。私は映画に限らず、テレビアニメや小説や漫画や演劇などを見ているときにも割と簡単に泣いてしまう性質なのですが、今回もフィルム上映時間の半分くらいで既に泣いていました。映画を見て泣けるのは、文句なく「幸せ」な体験なのですが、そんなときにもふと思ってしまうことがあります。「この幸福感も、映画館を出て一時間もすればすぐに薄れてしまうのに、自分はなぜそれを求めてわざわざここに居るのだろう」と。 新年最初の記事「恋人もいなければ結婚の予定もない、それでもぼくの人生がハッピーな理由。」で海燕さんは、物語を読むことこそが自分の幸せだ、と語った上で、次のように述べておられます。 幸せに固有の「かたち」があるという幻想、それが多くの人びとを苦しめているのではないだろうか。ある「かたち」の幸福を体験できなければ、真に幸福にはなれな