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ブックマーク / kamiyakenkyujo.hatenablog.com (12)

  • 公立高校でこんなにお金がかかるのはおかしくないか - 紙屋研究所

    娘が入学する高校の説明会に行った。 お金を用意しろと言われて「けっこうかかるもんだな」と当惑した。 もちろん、それらは事前情報をしっかり読みこんでいれば、身構えることができたものだろうけど。 まず3月末までに8万9000円振り込めと言われた。 入学料などである。「入学料は県の条例にもとづき、納入することが定められております」などといきなり書かれているので、「振り込まないと入学取り消しか!」とビビってしまう。 確かに入学料は納入が義務なのだろうが、実はそれは5550円に過ぎない。他の費用が凄まじいのだ。PTA入会金1000円、同窓会終身会費1万7400円、学校教育活動費5万890円なのであった。最大のものは「学校教育活動費」である。 「学校教育活動費」とは一体何か。 字面からして、すごいではないか。学校の・教育活動の・費用なのである。 「そんなもの不要ですよ」とは絶対に言えない雰囲気。 ただ

    公立高校でこんなにお金がかかるのはおかしくないか - 紙屋研究所
    kash06
    kash06 2023/04/02
    何よりまずは教育機関が必要だと思ったものを公費で負担して、教育を受ける子ども自身が負担から切り離されて欲しい。何で代替するとかは次の課題として。
  • ぼくのかんがえたさいきょうのてんのうせい - 紙屋研究所

    国憲法第1条は 天皇は、日国の象徴であり日国民統合の象徴であつて、この地位は、主権の存する日国民の総意に基く。 っていう具合に「日国民の総意に基く」わけだから、天皇という制度自体はそもそも基的人権や平和主義のように「永遠に」動かせない原則じゃなくて、国民の意思で憲法を変えて制度をなくしたり根的に変更したりすることもできる。 だけど、憲法を変えず、今の憲法の範囲内でも、「日国民の総意に基」いて、天皇のあり方をもっと自由にデザインできるし、してもいいんじゃねーか。 めざすところは、 天皇個人・皇室のメンバーをもう少し自由に生きさせてあげたい。人としての尊厳=人権を保障するというか。 明治憲法を引きずるような神的性格・権威的性格を削って、実権のない、しかし親しみと実感のわくシンボルとしての役目=「1日駅長」「〇〇県ぶどう大使」くらいのゆるさにしたい。 政治家が政治利用をできない

  • 上西充子『呪いの言葉の解きかた』 - 紙屋研究所

    昨年ぼくは「ご飯論法」の命名者の一人として流行語大賞をいただいた。「朝ごはんをべましたか?」という問いに、米飯はべていないがパンはべたという事実を隠して「ご飯はべておりません」と答弁する……このタイプのごまかしを安倍政権がやっているのではないか、という欺瞞の告発が形になったものが「ご飯論法」というネーミングであった。 kamiyakenkyujo.hatenablog.com だがぼくの方の受賞はおまけみたいなもので、実際には、共同受賞した上西充子・法政大教授がこの手法を見抜き、暴いたことがまさに受賞の中心である。 受賞の時に会場の近くのスタバで初めてお会いしたが、その時も、上西はこの論法が従来の霞ヶ関文学による単なる「ごまかし答弁」「あいまい答弁」とはどう違うかを厳密にぼくに語っていた。ぼくのツイッターのタイムラインに上西のツイートが流れてくるが、“リベラルっぽいツイート”に雰囲

    上西充子『呪いの言葉の解きかた』 - 紙屋研究所
    kash06
    kash06 2019/08/26
    私自身が言語に厳密性を全く持っていない生き方をしているので、自分自身で恐ろしくなる。また呪いを掛ける側自身が、無意識のうちに思考の型に落とし込まれて考えている事も多いのだろう。
  • 太田垣章子『家賃滞納という貧困』 - 紙屋研究所

    司法書士として家賃滞納の処理にあたってきた筆者が、18のケースを紹介している。 家賃滞納という貧困 (ポプラ新書) 作者: 太田垣章子 出版社/メーカー: ポプラ社 発売日: 2019/02/08 メディア: 新書 この商品を含むブログを見る 230ページのなのに200ページまで事例紹介がい込んでくるのは、いくらなんでも多すぎないか……? とは思ったけど、個別事例の中にわかりやすく普遍性を見出そうという手法なのだろう。滞納の中にあるドラマのようなものを読み取ってしまった。 忘れられないのは、大阪の生野区にある部屋の家賃を滞納し続けた20歳の男性のケースです。人とまったく連絡が取れなくなったため、四国に住む親御さんに連絡すると、「2、3年連絡を取り合っていないが、便りがないのは良い知らせ」だと言い切り、まったく関わろうとしないのです。 しかしその若者は、部屋の中で餓死していました。 慣

    太田垣章子『家賃滞納という貧困』 - 紙屋研究所
    kash06
    kash06 2019/03/17
    追い出せれば貸すかといえば、やっぱり追い出す手間を考えれば無限に貸さない方向になるだろうし、それも責めきれまい。この先さらに20年、30年したら民間では限界だろうし、悪質な貧困ビジネスは防ぎたいし…。
  • 都留民子『失業しても幸せでいられる国 フランスが教えてくれること』 - 紙屋研究所

    外国の視点から日を叩く、という近代史の初めからあったやり方の問題はまあ承知しているつもりだし、こので「フランス社会についていささか美化」「フランスは天国ではありません。それどころか問題は山のようにあります」(書p.106)とエクスキューズを入れているのを見てもわかるように、これを読んで「フランス万歳、日死ね」とはならないし、なりたくない。 それでもやっぱり、とりあえず簡単に日の現状を相対化してみる道具、日では「当たり前」と思っていることが実は異常ではないかと考えるヒントとして、書、都留民子『失業しても幸せでいられる国 フランスが教えてくれること』(日機関紙出版センター、2010)は使えると思って読んだ。「首都圏青年ユニオンニュースレター」連載の蓑輪明子のエッセイで紹介されていたのだ。 しかし、そうした最初の印象を超えて、単なる日仏の事情比較・データ比較にとどまらず、大ざっぱ

    都留民子『失業しても幸せでいられる国 フランスが教えてくれること』 - 紙屋研究所
  • 「格差は教育費無料でも広がる」のか - 紙屋研究所

    このエントリを読んで思い出したこと。 格差は教育費無料でも広がる ぼくは無料塾で講師のようなことをやってきたが、この春、ずっと教えてきた中学生のRくんが志望する学校に合格できた。万歳! Rくんは前のエントリでも書いたけど、「偶数と偶数の和はなぜ偶数か」という説明をぼくがして、なかなか理解してもらえなかったという話に出てくるコである。 偶数と偶数の和は偶数であることの説明 - 紙屋研究所 偶数と偶数の和は偶数である・リベンジ - 紙屋研究所 Rくんのお母さんの話では「その進学しようと思っている学校の入試の過去問をきちんとやっておけばよい」と担任が言っていたとのことだった。3年分の過去問が実際に中学校から手渡されていた。そこでお母さん、人と話し合って、入試までも残りの時間は過去問をカンペキにできるようになっておこう、ということを目標にしてやることにした。ぼくは「過去問はカンペキに解けるように

    「格差は教育費無料でも広がる」のか - 紙屋研究所
    kash06
    kash06 2016/06/06
  • 鈴木大介『最貧困女子』 - 紙屋研究所

    九州の地方都市住まいのぼく。 家の近くにある公園が、階上にあるぼくの家から見える。 つれあいによれば、その公衆トイレの前で深夜に20代くらいの女性が立って、男性といっしょにトイレに入り、一定時間たつとまた別の男性とトイレに入っていくのが見えた。 あれは買売春の現場ではなかろうか。 書に出てくる「最貧困女子」とは、裏表紙にその定義が簡潔に書いてある。 働く単身女性の3分の1が年収114万円未満。中でも10〜20代女性を特に「貧困女子」と呼んでいる。しかし、さらに目も当てられないような地獄でもがき苦しむ女性たちがいる。それが、家族・地域・制度(社会保障制度(という三つの縁をなくし、セックスワーク(売春や性風俗)で日銭を稼ぐしかない「最貧困女子」だ。 ロジカルなルポ 読んで思ったことは二つ。 一つは、とてもロジカルなルポだということ。どういう意味か。 このはとても「自己責任」論を強く意識して

    鈴木大介『最貧困女子』 - 紙屋研究所
  • 文書にして出すということ - 紙屋研究所

    娘が保育園を卒園した。 0歳児から6年間預けた。子どもは一人しかいないので、おそらくこれで保育園とはおさらばだろう。 保護者会の会長を最後の1年間つとめた。 園の存続が大問題になり、ぼくとしてはこれに明け暮れた1年だった。いったい保育園が消えてなくなるかもしれない、という事態なのに、「保育の向上」を組織目的にかかげる保護者会が何もしなくてどうする、というのがぼくの思いだった。 今はまだ詳しく書けないが、かなりのことができたと思う。しかもそれはぼくにしかできないことでもあった。支えてくれる人がたくさんいて、心底うれしかった。 組織体としてもPTA的形骸化が進みつつあった中で、久しぶりに自主的な運動の息吹をとりもどしたと感じた。 この運動の中で感じたことは、「文書にして意思を示す」ということの大事さだった。特に、お役所との関係では、決定的である。 地域(地元の町内会のようなもの)に要請というか

    文書にして出すということ - 紙屋研究所
    kash06
    kash06 2014/03/22
    なるほど、まさに文書主義!
  • 浜谷直人編著『仲間とともに自己肯定感が育つ保育』 - 紙屋研究所

    保育園で娘が積極的に挑戦しない、ということが問題視されている。いや「問題」というと、非行少女みたいだけど、そういうことではない。問題のある典型、みたいな感じ。 うちの娘は6歳で、マンガが大好き。だからマンガばかり読んでいるし、マンガばかり描いている。イラストというよりマンガだ。 こう聞けば「好きなことに打ち込んでいる。いいことじゃないか」と多くの人が思うだろう。ぼくだってそう思うわけだ。 好きなことばかりして遊んでいる。好きな友だちとずっと遊んでいる……何の問題もないし、健全そのものの幼児の姿に思えるだろう。 だけど、保育者、専門家の目から見ると、それだけでいいのか、という問題意識があるというのだ。 すなわち新しいことに挑戦できない。そして固定的な人間関係の中だけにとらわれていないか、ということ。 否定的に書くとわかりやすいかもしれない。 新しいことに挑んで失敗したくない。失敗する自分をさ

    浜谷直人編著『仲間とともに自己肯定感が育つ保育』 - 紙屋研究所
  • これが本当の連呼だ - 紙屋研究所

    選挙の季節である。 「連呼」する候補への批判は相変わらずだ。 しかし、お前らに聞きたい。 お前らは、「名前だけをくり返して叫ぶ行為」がダメだと言っているのか、それとも「名前でも政策でも短くくり返す行為」がダメだと言っているのか、それとも「拡声器で演説する行為すべて」がダメだと言っているのか。 はっきりしろ。コラ。 「名前(や政党名)だけを言うのは、政策がないからダメだよね」という人もいるし、「短いフレーズじゃ何もわからないから、演説でないものはダメだよね」という人もいるし、「とにかく大音量で訴えること自体が時代錯誤。あれらを全般的に禁止しろ」という人もいる。 「名前だけをくり返して叫ぶ行為」がダメ 「名前でも政策でも短くくり返す行為」がダメ 「拡声器で演説する行為すべて」がダメ どれだよ。 しつこく名前を連呼する「選挙カー」 住民は「静かにして」と要求できるか (弁護士ドットコム) - Y

    これが本当の連呼だ - 紙屋研究所
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    kash06 2013/07/14
    最後の鳩山邦夫「『はとやまっ(中略) セイジカイカクーばんざーい!』 気が狂ってるとしか思えなかった。」が爆笑すぎて負けた。
  • 井戸が涸れたのを見て救われた老人の話を考える - 紙屋研究所

    【東日大震災】「津波のときは井戸を見ろ」 先人の教えで津波避け助かる - MSN産経ニュース 「津波の時は井戸に気をつけろ」。岩手県大槌町栄町の佐藤綾子さん(59)は二十数年前に近所の高齢者から聞いたこんな教えを覚えていて、津波から逃げ延びた。「昔聞いた話が当に役に立つとは」と先人の知恵に驚いた様子だった。 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst11031613200050-n1.htm 記事に出てくる女性は、次のようにふりかえる。 明治29年に起きた明治三陸大津波に被災した近所のお年寄りから体験談を聞いた。「津波の時は井戸の水が引いて、ゴボゴボという音がする。井戸には気をつけて」と佐藤さんは振り返る。 http://sankei.jp.msn.com/affairs/news/110316/dst11031613200050-

    井戸が涸れたのを見て救われた老人の話を考える - 紙屋研究所
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    kash06 2011/03/21
    ひとつの経験は、あくまでもひとつのケースでしかなくて、全体像を把握しなければ…という話。
  • 唐鎌直義「日本の社会保障の後進性と打開への道」 - 紙屋研究所

    「前衛」2011年3月号に載った唐鎌直義「日の社会保障の後進性と打開への道」は、認識を新たにする点がいくつもあった。認識を新たにするような文章にはそうそう出会えるものではない。 ぼくが一番うなったのは、日生活保護制度の額面上の「充実」ぶりであった。「国民一人当たりの生活保護支出」の国際比較が載っているのだが、300米ドル台のずばぬけた実績をもつスウェーデンとアメリカをのぞくと、日ドイツやイギリスと並んで「90米ドル」台となっている。つまりヨーロッパ諸国と比べると遜色ないように見える。 ところが、ドイツとイギリスの生活保護(公的扶助)は日でいうところの「生活扶助」に特化しているのにたいし、日では生活・医療・住宅・介護・教育・生業・葬祭・出産という8つの扶助があわさっている。 生活扶助だけで比較すると、約30米ドルになってしまい、独英の3分の1になるのである。 唐鎌はそれが意味す

    唐鎌直義「日本の社会保障の後進性と打開への道」 - 紙屋研究所
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