大きな自然から受けたインスピレーションを萩焼に融合。繊細な絵付けで動植物を生き生きと描き出す、大井茉美さんの器たち ー作り手 茨城県を拠点に、普段づかいできる食器を中心とした「萩焼」の制作を行う大井茉美さん。大井さんがこの地で萩焼を制作をするのは、元々ご実家が山口県で窯元を営まれているからだそう。故郷の山口県から大道土を取り寄せて制作する作品たちは、萩焼特有の優しい風合いを生かした作品です。 多くの作品には、「いっちん」(粘土を柔らかくさせた泥漿をスポイトで少しずつ絞り出し文様を描く技法)や「掻き落とし」(陶器の表面に施した化粧土をカンナ等で削って文様を描く技法)といった手法で絵付けを施しています。 細かい線で描かれた動植物のモチーフは、繊細で愛らしい魅力を放っています。 それぞれ色が薄い土と釉薬同士を合わせることで優しい色に仕上げたり、逆に色の濃い土と釉薬を合わせて落ち着いた色に仕上げた