化学において塩(えん、Salt)とは、広義には陰イオン(アニオン)と陽イオン(カチオン)から成る化合物のことであり[1]、狭義にはアレニウス酸とアレニウス塩基の中和で生じる物質と定義される。[2]酸・塩基成分の由来により、無機塩、有機塩とも呼ばれる。広義の塩は必ずしも中和反応によって生じるとは限らない。 塩は酸と塩基の中和反応の他、酸と塩基性酸化物または金属の単体との反応、塩基と酸性酸化物または非金属の単体との反応、酸性酸化物と塩基性酸化物との反応、そして非金属の単体と金属との反応によって生成する。 中和反応の例 酸と塩基性酸化物との反応の例 酸と金属の単体との反応の例 塩基と酸性酸化物との反応の例 塩基と非金属の単体との反応の例 酸性酸化物と塩基性酸化物との反応の例 非金属の単体と金属との反応の例 水溶液にした場合、強酸と強塩基から成る塩は酸成分・塩基成分ともに完全に電離し、陽イオン、陰