「ものづくり」の素地を育む ○…小学3年生から中学生までの生徒、児童に「発明」を通じて科学的なものの考え方を教える「川崎北部少年少女発明クラブ」の会長に就任した。理科離れや学力低下が危惧される昨今、机上の学習では味わえない体験を通じ、子どもたちに「ものをつくりだす喜びや感動」を伝えたいと奔走する。「スティーブ・ジョブズ氏など名だたる開発者たちは皆、幼い頃からガレージで一生懸命何かを創作するという経験をした。発想し、かたちにする体験と場所を日本の子どもたちにも提供したい」 ○…1947年、京都府生まれ。東京大学理学部物理学科を卒業後、大学院に進んだ。78年に(株)日立製作所中央研究所に就職。S810スーパーコンピューターのソフト開発に手腕を振るった。処理のスピードをいかに上げるかという戦いに若き情熱を捧げているうち、技術開発のその先にあるユーザー=人間について考えるようになった。人に優しい技