授業で見せてなかなか学生の受けが良かった落合芳幾の《真写月花之姿絵(まことのつきはなのすがたえ)》(1867)。役者絵なのだが、役に扮した舞台上での河原崎権十郎の姿をコマ絵で描き、楽屋での姿と思われる煙管を手にリラックスした姿を影絵で大きく描いているのがミソ。普通の似姿(アイコン的記号)ではなく、影絵(インデックス的記号)こそが「まこと」の姿を写しているというところが面白い。「真写月花之姿絵」シリーズは、早稲田大学演劇博物館のhttp://www.enpaku.waseda.ac.jp/db/enpakunishik/default.htmで見ることが出来る→。 芸術学概論。ヴィジュアル・リテラシーの問題と絡めて、マンガの「文法」を紹介。今日は、コマの内部に絞って、絵、形喩、音喩、ふきだしなどを分析。夏目房之介『マンガはなぜ面白いのか―その表現と文法 (NHKライブラリー (66))』を参