土地の貸借契約が満了となる2016年3月末で閉館の見通しとなっている県立近代美術館鎌倉(鎌倉市雪ノ下)の建物存続問題で、県と鶴岡八幡宮が、4月から実施予定の同美術館の耐震、改修に向けた事前調査の費用を折半することが18日、明らかになった。背景には、閉館後も建物を壊さず引き継ぐことに前向きな鶴岡八幡宮の意向があるとみられる。建物をめぐっては、有識者や市民から、保存を訴える声が上がっている。 県は、14年度当初予算に「近代美術館改修工事事前調査費」として1581万7千円を計上。鶴岡八幡宮は、このうち約750万円を負担する。 調査は4~6月に行い、建物の劣化状況や形状を調べる。特に、地下遺構を傷つけずに耐震工事をすることが可能か、明らかにしたいとしている。展覧会などの美術館業務は並行して行う。 県教育委員会は「もし建物を残す場合、使うのは鶴岡八幡宮なので、調査費を折半してもらうことになった