県教育委員会は、福井市宝永3の市立郷土歴史博物館が所蔵する人体解剖模型「キュンストレーキ」を県文化財に指定することを決めた。幕末から明治初頭に福井藩が購入したとされる男女の各1体で、全国でも男体数体しか残っていない希少さが評価された。今回は他に9件も指定され、これで県文化財は計392件になる。【岸川弘明】 キュンストレーキはオランダ語で「人工の死体」を意味する。フランス人学者のオズー(1797~1880年)が考案した紙製の模型で、人体解剖が頻繁にできなかった当時は、内臓や筋肉の構造を学ぶため利用された。