深川市と留萌市を結ぶJR留萌線の一部(石狩沼田―留萌、35・7キロ)が3月末で廃止されます。西側の終着駅・留萌駅には、100年以上営業を続けてきた立ち食いそばの店があります。ニシンそばが名物で、長年、旅人や市民を温かく迎え入れてきました。鉄路廃止を控えた今、懐かしい雰囲気を感じさせる店内には、別れを惜しむ多くの市民や観光客が訪れています。長く愛されてきた味はどうなるのでしょう。(留萌支局 吉川幸佑) 留萌駅の正面入り口から入って右手にある待合室。その一角に、紺色ののれんがかかった店があります。辺りにはそばつゆのいい香りが漂っていて、食欲をそそられます。カウンターは6人も立てばいっぱい。奥には広さ4平方メートルほどの小さな厨房(ちゅうぼう)が見えます。「こぢんまり」という言葉がぴったりの店構えが、昭和の雰囲気を感じさせます。
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