2008年12月に全線廃止となった旧高千穂鉄道(宮崎県高千穂町―延岡市)の車両が、同線の旧日之影温泉駅(同県日之影町)構内に、簡易宿泊施設として23日に開業する。 運転席や計器類、運賃箱が現役当時のまま残されており、鉄道ファンにとってうれしい“復活”となりそうだ。 町が観光交流施設として活用しようと、同鉄道から無償譲渡を受けた2両を改修。1両(約16メートル)を半分に切断し、計6室を整備した。総事業費は約4300万円。 部屋は、洋室の4人用(約20平方メートル、1泊1万円)、2人用(約12平方メートル、同6000円)と、和室の1人用(約10平方メートル、同3500円)が各2室。4人部屋には2段ベッドが二つ置かれ、窓や蛍光灯、荷棚も当時のまま残した。 鉄道ファン歴約40年の宮崎市花ヶ島町、喫茶店経営中原正典さん(56)は「車両が残ってうれしい。油臭い列車のにおいをかぎながら、高千穂鉄道の雰囲