アゼルバイジャンのシェキから西へ進み、国境を越えてグルジアに入った。アゼルバイジャンの国境では、カスタムから「アルメニアに行ったことがあるか」、「地図は持っているか」と質問された。アゼルバイジャンとしては、自国領であるナゴルノ・カラバフを占領しているアルメニアを旅し、アルメニア側からナゴルノ・カラバフへ入ったとすれば、ちょっと許せないぞという気分だろうし、そこがアゼルバイジャン領として記載されていない地図は気に入らないのだろう。喩えて言えば、ロシアのビザを取得して、北方領土に入るようなツアーを組むと外務省から文句が来るようなものだ。もちろん私はアルメニアにはいっていないので、Noと答え、地図は見せないですんなりと通してもらった。 国境に架かる100メートルほどの橋を歩いて渡ると、グルジアのイミグレがある。グルジアはビザ不要なので、何のチェックもなく入らせてくれる。係員が英語で「ウェルカム・