社会的なテーマの中でも触れ難いものは多々あれど、その中でも憲法は特に語りにくいと感じます。 とはいえ憲法について誰もが口をつぐんで語れなくなるほうが問題だと思っているため、過去にもいくつかなるべく穏当なつもりで記事を書いてきました。 今回はより根源的な部分、そもそも憲法をどう捉えているか、すなわち価値観の違いについて述べていきます。 憲法とは 憲法(constitution)は多義的な言葉であり、各国によって成立経緯や取り扱い方、そして意味するところが異なります。また学問分野として憲法学が成り立つ程度には憲法を厳密に理解することは難しく、学者によってさまざまな解釈が存在している言葉でもあります。 よって憲法に対する認識、憲法をどう捉えているかが人によって異なるのは自然なことです。 しかしながら護憲・改憲など憲法に関する論争においてはその点に対してあまり配慮がなく、憲法に対する捉え方の擦り合