安倍首相は憲法のどこを変えようと考えているのか 8月31日、僕は安倍晋三首相と首相官邸で会って、1時間ほどじっくりと意見交換をした。そこで、憲法改正と天皇陛下の生前退位について、安倍首相はどのように考えているのか、率直に聞いた。 まずは、憲法改正だ。7月10日の参議院選挙では、改憲に前向きな自民党、おおさか維新の会、日本のこころを大切にする党の3党と、加憲を目指す公明党をあわせた改憲勢力が議席3分の2を超えた。 すでに衆議院では自公で議席3分の2を獲得している。初めて衆議院と参議院の両方で、改憲勢力が3分の2を超え、安倍首相の悲願だった憲法改正をいよいよ発議できる体制が整ったのだ。 既に4年前に自民党は日本国憲法改正草案を作成しており、準備を着々と進めてきた。もっともこの草案でそのままいけるわけではない。では、安倍首相は現在の日本国憲法のどこを変え、どのように進めようとしているのか。