梵鐘鋳造遺構が出土 東北最古、貞観地震の復興用か 梵鐘鋳造遺構について説明する市教委文化財課の調査員=30日、仙台市若林区木ノ下3丁目 仙台市教委は30日、若林区木ノ下の薬師堂東遺跡で、宮城県内では初めて、梵鐘(ぼんしょう)鋳造遺構が見つかったと発表した。併せて出土した瓦や土器から9世紀後半の遺構とみられ、東北で発見された梵鐘鋳造跡としては最古となる。遺跡の西隣にある陸奥国分寺が貞観11(869)年の貞観地震後に修理されており、市教委は復興に伴い梵鐘が鋳造された可能性が高いとみている。 遺構は2メートル四方の竪穴で、その底には直径約70センチの台座など鋳造作業を行った跡が残されていた。また、はりにつるすための「龍頭(りゅうず)」の部分とみられる鋳型が見つかったほか、土器片や銅の塊が廃棄された形で見つかった。 市教委によると、梵鐘製作には高度な技術が必要で、当時は専門の工人が寺院近くで鋳