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ブックマーク / medilabo.hatenablog.com (12)

  • 運動習慣を継続するための時間の使い方 - 予防医療のランダム・ウォーカー

    仕事柄、自分の同年代よりもやや高齢の方々に運動指導(運動処方)をさせていただくことが多いのですが、 ご高齢の方に比べ、仕事をしている割合が多い若い世代は一般的に自分の時間があまりありません。 話を伺っていると、ほとんどの人が時間がないといいます。 仕事に使われる時間、家族(子育て含む)に使う必要のある時間、移動時間、趣味の時間、睡眠時間などでしょうか。 これらに使用できる時間は誰でも一日24時間であることは決まっているので、 その配分は意識的に分けていかないと、行動は変えることができません。 仕事に使われる時間や家族との時間は自分の意思で変えられない場合が多いので、 あとは趣味の時間をどうするか、睡眠時間をどうするかになってきます。 睡眠時間を削るか、無駄な趣味の時間を削るかです。 自分の場合は、トレーニング効率を落とさないため、免疫力を落とさないためなどさまざまな医学的理由から、睡眠時間

    運動習慣を継続するための時間の使い方 - 予防医療のランダム・ウォーカー
    katukokatu
    katukokatu 2020/01/13
    やるまで寝ない・・・いいですね。始める気になったら、心がけます。
  • 末梢動脈疾患はハイリスク - 予防医療のランダム・ウォーカー

    見逃されやすい病気として、末梢動脈疾患(PAD)について概説してみたいと思います。 PADは簡単に表現すると、脚の動脈が狭くなったり、つまったりしてしまう病気です。 症状は、下肢の冷感(足が冷たい)、しびれ、少し歩くと足が痛くなり休むと治る、です。 動脈硬化ベースなので、当然ご高齢の方に多くなりますので、脊柱管狭窄症という、腰の脊髄が圧迫される病気と似ており、気がつかれていないケースもあるかと思います。 PADの問題点は、歩く距離が制限されてしまうので、生活の質が低下することですが、それ以上に怖いのは重症化すると下肢の切断が必要になってしまうこと。 そして、PADでは心臓や脳の血管トラブルを合併するため、心筋梗塞後の方、脳卒中後の方よりも、心血管死亡率が高いことが示されています(REACH試験)。 最近ではさまざまなカテーテル治療ツールが開発され、血管形成術の成績は良好になりました。 カテ

    末梢動脈疾患はハイリスク - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 中年期の歩行速度が老化予測の指標となる可能性 - 予防医療のランダム・ウォーカー

    【中年期の歩行速度が老化予測の指標となる】という内容です。 興味深い研究結果でしたので、ご紹介します。 結論から書いてしまいますが、 歩行速度が遅い人は、歩行速度が速い人に比べて老化が加速しているという結果です。 45歳時の歩行速度を測定、また同時に脳のMRIを撮像した結果、 歩行速度が速い人に比べて、遅い人では脳の容積が有意に減少していました。 また、 大脳皮質厚の減少 大脳皮質表面積の減少 大脳白質の高信号域の増加 といった、脳の老化を示唆する所見が認められました。 この研究がユニークだと感じたのはここからです。 19項目(血圧、心肺機能、歯の状態など)の経年変化を評価したところ、 歩行速度が遅い人では老化が加速しているという結果となり、 さらに、 顔年齢も評価しており、歩行速度が遅い人では顔写真が老けて見えたと結論づけられていました。 顔写真の部分は多少主観的な要素が入っている可能性

    中年期の歩行速度が老化予測の指標となる可能性 - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 【下痢症】とは何なのか - 予防医療のランダム・ウォーカー

    外来で風邪と同様に多い症状として、下痢があげられます。 急性下痢症とは、 急性発症で(発症から14日以内)、軟便、水様便が普段よりも一日3回以上増加しているもの と定義されています。 原因は90%が感染が原因で、その多くはウイルスとされています。 その他の原因としては、薬剤性、中毒性、虚血性と続きます。 ウイルスの代表格は、冬季に流行するロタウイルス、ノロウイルスです。 (最近ロタウイルスに対する予防接種が開始となり、罹患者は減少傾向だそうです) 細菌でマークすべきは、サルモネラ菌、カンピロバクター、腸炎ビブリオ、腸管出血性大腸菌です。 また、海外渡航歴があれば赤痢菌、コレラ菌も考慮に入れます。 抗菌薬を直近で内服していれば、偽膜性腸炎という病気も考慮する必要があるでしょう。(原因はクロストリジウム・ディフィシルという病原体です) 腸チフス、パラチフスという病原体もありますが、下痢をともな

  • C型肝炎治療薬【マヴィレット】 - 予防医療のランダム・ウォーカー

    今回は、2018年度の国内で売れた薬剤についてみてみました。 第一位はマヴィレットというC型肝炎の薬です。 (2017年11月発売) このマヴィレットですが、グレカプレビルという薬剤とピブレンタスビルという薬剤の合剤になっており、 簡単にいうと、C型肝炎ウイルスを体外に排出する薬です。 数年前にC型肝炎の詳細を学習した際には、ハーボニ―という、レジパスビルという薬剤と+ソホスブビルという薬剤の合剤が出たばかりでしたが、気がつけば今はこのマヴィレットが主役に置き換わっているということです。 医療分野の情報の流れの速さを感じます。 ちなみにこのマヴィレットというお薬ですが、1錠が2万4210円で、一日に3錠内服のようですから、一日に7万円以上かかるわけです。 これを8~12週間内服したらC型肝炎ウイルスを排除できるのであれば、将来の肝がんリスクが低下するはずですので、費用対効果は良いのかもしれ

    C型肝炎治療薬【マヴィレット】 - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 死に直結する家族性高コレステロール血症は、まず存在を認識することから - 予防医療のランダム・ウォーカー

    若いうちに心筋梗塞を起こす、家族性高コレステロール血症を今回ご紹介します。 その名の通り、遺伝性の病気です。 LDLコレステロールが高い、アキレス腱肥厚(アキレス腱が太い)、家族の中で55歳以下で心筋梗塞を発症した家族がいる、の条件があれば診断されます。 エピソードをご紹介します。 38歳の男性。これまでにも2回、急性心筋梗塞で入院歴があり私が担当したのが、3回目の心筋梗塞でした。 38歳で3回も心筋梗塞を起こすのはまずふつうはあり得ません。 急性心筋梗塞は昔より救命率は高くなったとはいっても、一発終了がある怖い病気です。 さて、3度目の今回。 心電図では急性心筋梗塞の所見もはっきりしていて、1分でも早くカテーテル治療が必要な状況でした。 急性心筋梗塞の場合、詰まった血管を可能な限り早く再疎通せよというのが差し当たっての至上命題です。 ご家族に病院まで来てもらう時間を無駄にできないので、電

    死に直結する家族性高コレステロール血症は、まず存在を認識することから - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 【うつ病】について学び直す - 予防医療のランダム・ウォーカー

    精神疾患は多岐に渡りますが、統合失調症うつ病、不安症、不眠症、強迫症など症状からある程度分類されています。 内科の病気はある程度理論が確立した分野であるため、知識を持つのは比較的容易ですが、精神疾患はその点非常に捉えどころが難しいと感じてしまいます。 うつ病は、気分・感情の障害で、気分が落ち込む、悲観的気分になる、気力低下、疲れやすい、などの変化を伴って、社会生活に支障をきたした状態です。 睡眠障害、思考力低下、死にたい気持ちになる、などの症状も出ます。 うつ病の典型例は、こんなかんじになります。 40歳、会社員。職場の異動に伴い管理職となった。 ほかの部署と売上を競うような立場になり、多忙かつ不眠傾向となった。 徐々に欲も低下し、絶望的な考えが浮かぶようになり、趣味の時間もたのしく感じられないようになった。 うつ病に対する治療薬は、脳内のセロトニン、ノルアドレナリン、ドパミンといった

    【うつ病】について学び直す - 予防医療のランダム・ウォーカー
    katukokatu
    katukokatu 2019/12/11
    私自身、こういう病気は縁がないと思っていましたが睡眠障害から始まるんですね。他人事じゃないような気がしてきました。運動をしなくてはいけませんね。。
  • 予防接種を学びなおす - 予防医療のランダム・ウォーカー

    若干の変化ながら、徐々に変わっていく予防接種。 小児科専門医や感染症専門医ならまだしも、基的に内科医は予防接種のアップデートが後手に回りがちです。 その反省から、今回あたまの中を整理する目的で予防接種についてまとめてみました。 まず、ワクチンの種類ですが、生ワクチンと不活化ワクチンに分かれます。 生ワクチン(弱毒化した病原微生物を使用する) 麻疹・風疹ワクチン(MRワクチン) BCG(結核のワクチン) 流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)ワクチン(ムンプスウイルス) 水痘(みずぼうそう)ワクチン ロタウイルスワクチン 黄熱病ワクチン 【生ワクチンの特徴とは】 基的に一回の接種で長時間効果がある(とされている) 次の予防接種まで、4週以上間隔を空ける。 不活化ワクチン(病原体の感染力を無くしたものを使用する) インフルエンザウイルスワクチン A型肝炎ウイルスワクチン B型肝炎ウイルスワクチン

    予防接種を学びなおす - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 【特定保健用食品(トクホ)】に血圧を下げる効果はあるのか - 予防医療のランダム・ウォーカー

    特定保健用品(トクホ)に血圧を下げる効果があるのか、という内容です。 高血圧に対する効果を謳っているトクホには、ペプチド、杜仲葉配糖体、酢酸、γアミノ酪酸、フラボノイドなどといった成分が含まれていてます。 難しい内容は飛ばしますが、それぞれ血圧を下げる効果はあるようです。 ただ、その効果判定には十分な実証調査がされていないので、血圧を下げる薬とは同格には扱えないということです。 成分に含まれるペプチドはACE阻害薬という薬と同じ作用があるものもあります。であるとすると、妊婦には使用ができない成分が含まれている可能性が出てきます。 妊婦の方はやめた方がよさそうです。 メーカーのホームページをみたら、トクホは妊婦向けに開発されている訳ではないので、不安なら医師へ相談せよという回答を載せていました。このあたりからも結構てきとうな雰囲気がでています・・。 一方、トクホ以外にある機能性表示品とは

    【特定保健用食品(トクホ)】に血圧を下げる効果はあるのか - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 脳卒中・心臓病の血圧コントロール - 予防医療のランダム・ウォーカー

    高血圧の定義をおさらいをします。 血圧:140 / 90 以上 ⇒ 高血圧 血圧:130~139 / 85~89 ⇒ 高値血圧 血圧:120~129 / 80~84  ⇒ 正常高値血圧 血圧:119 / 79 以下 ⇒ 正常血圧 でした。 予防の観点からは 血圧が140 / 90 以上で脳卒中・心筋梗塞などの心臓疾患での【死亡率】が上昇 血圧が120 / 80 以上で脳卒中・心筋梗塞などの心臓疾患の【発症率】が上昇 以上のようにガイドラインには記載されています。 ですから、120 / 80 以上になった段階で、いろいろと注意をしなければならないというお話もさせていただきました。 今回は、既に脳卒中や心筋梗塞、腎臓病などになって内服薬での治療を継続している方が、慢性期(一般的に退院後になります)にどこまで血圧を下げればよいのか、というのがテーマになります。 ご家族や周りにこれからまとめていく

    脳卒中・心臓病の血圧コントロール - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 日本の高血圧は4300万人 - 予防医療のランダム・ウォーカー

    前回は高血圧の定義をまとめました。 今回は日の現状をみてみたいと思います。 まず、40歳から74歳では、男性の60パーセント、女性の41パーセントが高血圧の基準を満たすようです。 これはかなりの数になりますよね。 さらに75歳を超えると、男女ともに70パーセントを超えてきます。 若い頃は低かったのに!という方がたくさんいらっしゃいますよね。 女性の場合は閉経後のエストロゲン、プロゲステロンの作用変化が関与していると言われています。 高血圧は4300万人で、そのうち自分が高血圧だということを知らない方が1400万人という統計が出ています。 ただこれは、いくつからが高血圧なのか知らないから、ということもあるでしょう。 医師でも全員が血圧の基準値を把握してる訳じゃないですから、医療関係者ではない方々ではあたりまえです。ですから、何度も何度もまた書きたいと思います。 (自分も正常高値血圧、高値血

    日本の高血圧は4300万人 - 予防医療のランダム・ウォーカー
  • 高血圧の数値基準をはっきりさせます - 予防医療のランダム・ウォーカー

    高血圧診療ガイドラインが改訂され、今回高血圧診療ガイドライン2019として発刊されました。 前回は2014年でしたので、5年ぶりの改訂になります。 高血圧などの授業をさせていただいている手前、前回のガイドライン2014はあたまに入っているつもりでしたが、新たな知見もあり、今回改めて改訂されたガイドライン2019を熟読し、みなさんに有益な情報があれば、ご紹介していこうと思います。 高血圧はそれじたいで症状がないのが一番の問題点ですね。 まず、一番の関心事である血圧の数値について、です。 【高血圧は収縮期血圧 / 拡張期血圧が、140 / 90 以上のすべてのもの】です。 例えば、【150 / 70】 は収縮期(俗にいう上の血圧)が140を超えているので高血圧です。また、これは結構勘違いをされているかたも多いと思いますが、【130 / 90】も高血圧です。拡張期血圧(下の血圧)が90を超えてし

    高血圧の数値基準をはっきりさせます - 予防医療のランダム・ウォーカー
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