名刺管理サービス会社「Sansan」の神山ラボで、画面越しに打ち合わせをする大石宗貴さん=徳島県神山町で、野口由紀撮影 JR徳島駅から車を約1時間走らせると、山々に囲まれた徳島県神山町にたどり着いた。のどかな田畑に臨む古民家に、ITで時代を切り開こうとする名刺管理サービス会社「Sansan」(本社・東京都渋谷区)がサテライトオフィスを構えている。 6畳ほどの納屋を改修した部屋を仕事場とするセールスディベロップメント部の大石宗貴さん(30)の前にはパソコンの画面が四つ。そのうち一つは本社の同じ部署の映像が常に映し出されている。相談ごとや、時には一緒にランチも。同僚とは画面越しに日々、顔を合わせている。 Sansanが2010年10月に開設した、この「神山ラボ」では、東京と同じ仕事を遠隔地で行う「リモートワーク」を実践。新しい働き方として注目を集めている。町は地上デジタル放送への移行を見据えて