手に取ると軽さに驚く、温かみのあるコップ。着色は一切なし、天然の木目を活かした赤と白のツートンカラーは、「唯一無二」の言葉がよく似合う、世界に一つだけの模様。 「神山しずくプロジェクト」という、未来の水を守る活動をしているひとが、徳島県の神山町という場所にいます。ここで言う「しずく」とは、「最初の一滴」のこと。 プロジェクトの発案者は、大阪でキネトスコープ社という会社を営む、デザイナーの廣瀬圭治(ひろせ きよはる)さん。デザイナーとして神山町に移住した廣瀬さんが、なぜ今、山や森、そして水のこと、未来のことを考えているのでしょう? プロジェクト発案に至るまでと、現在、そしてこれからの話を聞きました。 「神山しずくプロジェクト」の廣瀬圭治さん (以下、文:廣瀬さん) 川の水が、30年前の約3割に減っている 2012年に、キネトスコープ社のサテライトオフィスを開設すると同時に、僕も家族と一緒に神