この国の権力関係の真実をまざまざと見せつけられる出来事である。 トヨタ自動車の社員の過労死を豊田労働基準監督署が労災認定せず、亡くなった社員の妻が不認定の取り消しを求めた訴訟は、名古屋地裁が労災を認定する判決を下し、国が控訴を断念して判決が確定したことは、以前当ブログでも紹介した。この判決はトヨタが業務と認めていない「クォリティーコントロール(QC)活動」等を業務と認定し、残業時間に加算する画期的な内容だった。 判決が確定した以上、当然判決が認定した労働時間に沿って労災保険の遺族補償金が支払われるかと思いきや、豊田労基署はこの期に及んでも判決を無視し、当初国側が主張していた労働時間分しか算定していないという。原告は昨日(1月9日)、舛添要一厚生労働大臣と面会し、地裁判決が認定した残業時間に沿った支給を求めた。原告が言うように「行政が司法の判断を無視」(共同通信 2008/01/09 18: