全国でも珍しいココア専門店が2月28日、閉店した。ココアの魅力に「とりつかれた」オーナーの、46年分のこだわりが詰まった店との別れを、大勢のファンが惜しんだ。 観光客が行き交う大阪市の心斎橋筋商店街と御堂筋の間にある「ココアショップ AKAITORI(アカイトリ)」。その日、店に続く小さな階段に、正午の開店前から行列ができていた。ドアを開けると、カカオの甘い香りに包まれた。30席ほどの店内は所狭しとココアの箱が飾られ、壁にはカカオに関するポスターがずらり。天井には鳥かごがつるされていた。 10年来のファンという西田律子さん(36)=大阪市=は「オーナーの好みがにじみ出ている、チェーン店にはない隠れ家みたいな場所。閉店はすごく悲しい」とショックを受けていた。 店は1972年、オーナーの村田紀美代さん(73)が大阪・土佐堀にオープンした。「コーヒーとも紅茶とも違うココアに愛着がわく。楽しく飲め