食器から兵器まで、モノを通じた人類史。 大英博物館の所蔵品から100点選び、時系列に並べ、世界を網羅する。人類が経験してきたことを可能な限り多方面からとりあげ、単に豊かだった社会だけでなく、人類全体について普遍的に語る試みだ。元はBBCの番組の一環で始まったプロジェクトだが、A History of the World で100のブツを見ることができる。 物に歴史を語らせることは、博物館の目的にも合致するが、その理由がすばらしい。文字を持っていたのは世界のごく一部でしかないから、偏りなく歴史を語ろうとするなら、文献だけでは不可能だ。したがって、モノで語られる歴史は、「文字を持たなかった人々に声を取りもどさせる」というのだ。文字をもつ社会ともたない社会のあいだの接触を考えるとき、一次的な文献は必然的に歪曲されており、一方の側の記録でしかないから。 その良い例が「ハワイの羽根の兜」だ。1700
![「100のモノが語る世界の歴史」はスゴ本](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/15a0200e4e07fe1cc7d1d823a40a067a2f708e51/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fdain.cocolog-nifty.com%2Fmyblog%2Fimages%2Fsugohon.jpg)