東日本大震災の直後、歴々のIT技術者が集結してあるボランティア活動が始まった。自治体システムと連動した、被災者を支援する情報システムを生み出すためのプロジェクトだった。鳴り物入りで始まったが、けっきょく数年で音沙汰がなくなった。理由はいろいろあるのだろうが、思い当たることをひとつ挙げたい。 ITボランティアに参加しなかった理由 その活動には筆者も誘われたのだが関わらなかった。被災者を助けようという彼らの使命感を否定する気は毛頭ないが、気乗りしなかった理由があったからだ。それ以前からウォッチしていた関係で、現状の自治体システムの抜本的な改革をしないままでは、それらと連携する仕掛けがうまくいくはずがないとわかっていた。くたびれ儲けで終わることは明らかだった。 有事でのドロナワ的開発がすべて無駄だと言っているのではない。新型コロナに際して台湾で稼働したマスク在庫確認アプリは革新的だった。日本のコ