岐阜県内で縫製会社を営むその社長は、いかにも人の良さそうな中年男性に見えた。だが昨年、ベトナム人の技能実習生らを違法な低賃金で働かせたとして、労働基準監督署に摘発されたばかりという。 「あの(実習)制度を使い続けたことを反省してます。このままではだめだと思いながら、抜け出せなかった…」。率直な言葉で取材に応じる様子は「実習生を搾取する経営者」のイメージとかけ離れていて、私は拍子抜けした。
食品メーカーの営業担当者だったwww9945さん(仮名)が株式投資を意識したのは、新卒1年目の1992年、雑誌で経営評論家、邱永漢さんのインタビュー記事を読んだのがきっかけだった。 「『株は経済を先読みする勉強になる。しかも儲かる』と書いてあったんです」。 大学時代は将棋部に所属するなど、もともと奥が深いゲームが好きな性格。俄然興味が湧き、生活を切り詰めて1年半で100万円を貯め、翌93年に投資をスタートさせた。 当初の目標は資産1億円。「それだけあれば、配当利回り5%で年500万円の収入になる。たとえ会社を辞めても暮らしていけると考えました」。毎年100万円以上を追加し、総資産ベースで年10%増を実現すれば、13~14年で1億円を達成するという青写真を描いたが、当初の目論見は大きく外れることになる。 10年目でプラスマイゼロ。時間だけが経過 最初に購入した宇部興産と北陸電力の2社の株は、
現代の日本は、非正規雇用の拡大により、所得格差が急速に広がっている。そこにあるのは、いったん貧困のワナに陥ると抜け出すことが困難な「貧困強制社会」である。本連載では「ボクらの貧困」、つまり男性の貧困の個別ケースにフォーカスしてリポートしていく。 52歳大学非常勤講師「年収200万円」の不条理 ■職場でモノを言うのはやめた 大みそか、街はどこも浮かれていた。札幌市内のある商業施設の駐車場入り口。家族連れなどを乗せた車両がにぎやかに行き交うそばで、案内板を掲げた誘導員のヨウジさん(59歳、仮名)は黙々と立ち続ける。気温は昼すぎには氷点下に。黒っぽいコートを重ね着し、分厚い手袋と耳あてで防寒しても、顔の筋肉はこわばり、足先の感覚はない。 「人手が足りないので、年末は31日まで出勤でした。年始の休みも元日と2日だけ。帰省ラッシュがピークだとか、有休を組み合わせれば9連休になるとか――。シフト制の、
<寮の浴室から発見された不審な物体。若い中国人女性技能実習生たちは、会社からも仲介機関からも日本社会からも助けを得られず、困り果てていた> こんにちは、新宿案内人の李小牧です。今回は私が激怒したある出来事についてお伝えしたい。 2月8日、SNSに不思議なメッセージが届いた。 「小牧先生、こんにちは。日本にいる女の子のためにお知恵を拝借できませんか。彼女たちは浴室で監視カメラを見つけたのですが、警察も会社も助けてくれずに困っています」 ある中国人ネットユーザーから発信されたものだ。後で聞いた話も含めて整理すると、次のような次第だという。 岐阜県大垣市のある会社で働く6人の中国人女性技能実習生たち。7日夜、寮の浴室の脱衣場で不審な物体に気が付いたという。USB ACアダプターの形をしているが、よく見ると小さな穴が空いている。 これを見た1人の女性実習生はぴんと来た。これは監視カメラに違いない、
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