◆◆◆ 東尾修から頭部死球を喰らった落合博満は、ピッチャーライナーで仕返しをした――。そんな伝説がある。1982年7月7日、ロッテ対西武戦(平和台球場)の5回裏、東尾の内角高めのボールがヘルメットに直撃し、落合はその場にうずくまった。試合後には〈思いたくないが、頭を意識して狙ったようなボールだった。〉(※1)と話している。 一方の東尾は〈マウンドに足が引っかかり、スライダーがすっぽ抜けた。頭にぶつけたのは悪いが、落合はボックスの白線ギリギリに立ってきた。ならばボールが半個か一個ずれても、当たる覚悟でくるべきだ。〉(※2)と強気な姿勢を崩さなかった。