日本の未来を語るうえで今、絶対に外せない論客がメディアアーティストの落合陽一氏だ。コンピューター技術を駆使して、従来のメディアの概念を打ち破る作品を次々と発表。「現代の魔法使い」の異名を取る若き天才として、多方面から注目を浴びている。仕事の実績はもちろんのこと、発想、思考、発言時の言葉のチョイスに至るまで、こちらの想定を軽々と乗り越えてくる独創性には驚かされる。 落合氏が人々を魅了するのは、おそらくその才能だけが理由ではない。単なる技術論に留まらず、技術とアートが辿った歴史の文脈から「テクノロジー」と「人間の幸福」について、しっかりとした思想の背骨を持って語れるところが大きい。 メディアアーティストとしての仕事のほかにも、大学教員、ベンチャー企業経営者と何足ものわらじを履き超多忙な日々を送る中、近未来の日本像についてインタビューに応えてくれた。聞き手=吉田浩 写真=佐藤元樹 多動の中で見え
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