<アメリカで続々と発売されるハイテク・バイブレーターはオーガズムをグラフやアニメ化してくれるが、快感が置き去りになるという声も> リズ・クリンガー(29)はバッグに手を入れると、4年越しで開発したバイブレーターを取り出した。淡いグレーで先端が丸くなっており、下側には女性のクリトリス(陰核)を刺激する突起が付いている。使いやすさを追及した持ち手部分には、触るだけで簡単に違いが分かる2つのボタンがある。「私たちはこれを、好奇心旺盛な人のためのバイブレーターと呼んでいる」とクリンガーは言う。「デザインはあえて一般的なバイブレーターに近づけたが、使用後にスマホのアプリでデータを見られるのが特徴だ」 クリンガーと筆者はニューヨーク・マンハッタンの中心部にあるコワーキングスペースのソファに座っていた。周りにいたのは男性ばかり。真後ろにいる人は、「シンクポッド」(個室ブース席)で背中を丸めてノートパソコ