自民党党紀委員会で「離党勧告」の処分が正式決定し、記者の取材に応じる塩谷立氏=衆院第2議員会館で2024年4月4日午後7時、宮間俊樹撮影 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件で党が下した「離党勧告」処分に「まるでスケープゴート(生けにえ)」だと反発し、岸田文雄首相(党総裁)も責任を取るべきだとして12日に党に再審査の請求をした塩谷立・元文部科学相(74)。「温厚で押しは弱い」と評される塩谷氏を駆り立てたのは、「友」と信じてきた岸田首相による非情な仕打ちへの憤りだった。 「岸田総裁の責任も問われるべきだ」 「党の窮状でやむを得ず処分する。そういう言葉があれば、『はい分かりました』と言ったかもしれない」。離党勧告翌日の5日、塩谷氏は記者会見で、党への再審査請求を検討すると表明しつつそう語った。塩谷氏が強調したのは処分以上に、処分に至るまでの党執行部の「独裁的・専制的」(塩谷氏)な対応への不満