東海、北陸地方など9県の知事らと名古屋市長が集まった中部圏知事会議が25日、長野県諏訪市で開かれた。シカなどの害獣を野生動物を使った「ジビエ(野生の鳥獣)料理」として活用するために、各県で協力しあう方針を確認した。 中部圏は山間地も多く、農作物を食い荒らすシカやイノシシ対策は共通の悩み。農林水産省の統計では、野生鳥獣による農作物への被害額(2009年度)は東海3県で13億6千万円に上る。 知事会議では、愛知県が猟師やNPOなどと連携してジビエ料理を売り出す取り組みを紹介。他県の関心を呼び、肉の解体処理の技術や調理、販路拡大などについて協力できる分野を検討していくことを決めた。事務局は長野県に設置する。 名古屋市の河村たかし市長も「ジビエはうまい。名古屋でも、消費地として多くの肉を扱ってもらえるよう協力したい」と話した。(豊岡亮)