平日は残業や友人との付き合いなどで帰宅が遅く、毎日眠い目をこすって仕事をこなし、休日はほとんど寝て過ごして終わってしまう……。そんな生活を送るdoors読者も少なくないのではないでしょうか。睡眠医学発祥の地である米国スタンフォード大学の睡眠医学センターで臨床と研究を続ける河合真先生は、「日本人は慢性的な睡眠時間不足」と危機感を抱き、SNSで「寝よう!」と呼びかけています。第2回は「睡眠不足について知っておくべきリテラシー」についてです。 「睡眠は長さより質」は大間違い 皆さん、こんにちは。河合真です。 連載第1回(「とにかく『8時間寝る』に勝る睡眠法はない」)では、日本人の多くが睡眠不足だというお話をしました。ここでいう睡眠不足とは「睡眠時間不足」のことを意味します。というのは、睡眠時間が足りないという話をすると、必ずといっていいほど出てくる反論が「睡眠は長さよりも質が大事なのでは」という