要求を伝えるための情報は,「何を書くか」と「どう書くか」に分けて考える。まず,書くべき内容を見ていこう良いRFPの条件,すなわちベンダーから質の高い提案や精度の高い見積もりを引き出すために必要な情報は2点。「今後どうしたいか」と「現状どうなっているか」である。 まずは,RFPの全体像を見てみよう。図4は,東京都民銀行が情報系システム基盤の開発に際して,実際に作成したRFPの目次である。案件によって項目の追加や省略はあるが,多くの案件で共通に挙げられる項目がほぼ網羅されている。 ITコーディネータであるフライの井門良貴氏(常務 エグゼクティブコンサルタント)は「RFPには,大きく3つの情報を入れる。(1)要求を伝えるための情報,(2)ベンダーを選ぶための情報,(3)トラブルを避けるための情報だ」とRFPの内容を説明する。 図4に当てはめると,(1)が「1 概要」「5 システム化の内容に関して
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