【ソウル=豊浦潤一】日韓関係の改善に向け、森喜朗元首相や韓国の李洪九(イホング)元首相ら両国の政財界の重鎮でつくる「日韓賢人会議」の韓国での会合が1日、ソウルで開かれ、出席者は会合後に大統領府で朴槿恵(パククネ)大統領と会談した。 朴大統領は、安倍首相が今夏発表する戦後70年談話に「韓国との関係を前進させる表現」を盛り込むよう求めた。 朴氏の発言は、会談後に記者会見した日韓議員連盟幹事長の河村建夫・元官房長官と柳明恒(ユミョンファン)元韓国外相が明らかにした。植民地支配への謝罪などに言及するよう暗に求めたものとみられる。 また、日本側の出席者は、韓国が一部の施設で強制徴用があったとして反対している「明治日本の産業革命遺産」の世界文化遺産登録について理解を求めたが、朴氏は「両国にとってうまくいくよう努力したい」と述べるにとどまった。