ビッグデータあるいはビジネスアナリティクスといった言葉をIT(情報技術)企業が喧伝している。最新のITを利用すれば意思決定に役立つ情報が得られるという。 ピーター・ドラッカー氏は「必要な情報は現在の情報システムでは得られない」(『43年前に指摘された「コンピュータ病」』を参照)と指摘した。経営者が「情報責任」を果たしていないからで、この問題がある限り、最新ITをどれほど利用しても事態は変わらない。情報責任を果たすとは「どのような情報が必要か。どのような形で必要か。いつ必要か。誰から得るか。そして自分はどのような情報を出さなければならないか」を決めることである(『「CIAのI」をお持ちですか』を参照)。 経営者に限らずビジネスパーソンは「情報を使ってものごとをなしとげるという情報リテラシーの域に達しなければならない」(『パソコン操作は情報リテラシーではない』を参照)。その上で「組織が必要とす
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