月刊誌『中央公論』2016年5月号に、「特集 佐藤優が選ぶ知的ビジネスパーソンのための中公新書・文庫113冊」が掲載されていたので、メモ。 A 仕事に活かせる組織論を学ぶ17冊 新書 ★『外務省革新派』(2059)戸部良一 第二次世界大戦について、陸軍責任論に本格的に異を唱えたものの一つ。本書は、軍部以上の強硬論を吐き、軍部と密着して外交刷新を実現しようとした「外務省革新派」のリーダー白鳥敏夫たちが、日本を戦争に導く道をつくった過程を丹念に追っている。戸部氏はその背景に、外務省内の人事があった、と指摘する。戸部組織論の最高傑作である。国際基準でいっても一級品のインテリジェンスレポートに仕上がっている。論文の書き方を学ぶうえでも参考になる。 ★『人はなぜ集団になると怠けるのか』(2238)釘原直樹 本書は、集団で仕事をすると、単独で作業を行うよりも一人あたりの努力が低下する「社会的手抜き」に