「通信がつかえない、かつマスコミも来てくれないでは孤立するという不安感」石巻赤十字病院 阿部 雅昭氏(前編) 2012.03.16 東日本大震災で、津波で大きな被害を受けた宮城県石巻市。地域の中核医療施設として、また一時は庁舎の冠水で機能を失った石巻市役所に代わって災害対策本部となっていたのが石巻赤十字病院だ。テレビの報道番組で「食料が足りない」と必死に訴えていた病院スタッフの姿を記憶している読者も多いのではないだろうか。 だがその姿は、緊急時にこそ必要な外部との連絡手段が「通信規制」によって断たれてしまった現場の、まさに窮余の一策だったという。石巻赤十字病院の阿部雅昭氏が語る、救命の最前線からみた災害時の通信のあり方には、あまりにも問題が多すぎた。(インタビュー実施日 2011年10月28日 聞き手:クロサカタツヤ) ▼石巻赤十字病院 企画調整課 課長 阿部雅昭氏 100億円寄付するな