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ブックマーク / kakuyomu.jp (5)

  • AAゴールデンエイジ - AAゴールデンエイジ(オジョンボンX/八潮久道) - カクヨム

    結局、日初の女性首相の座を射止めたのは芦田愛菜だった。初の女性であるばかりでなく、憲政史上最年少での就任だった。 平成が終わり、さらに愛機(ラブマシーン)がわずか12年で終わり、愛子帝の請振(ギミギミシェイク)が始まった。ギミギミシェイク13年、西暦2043年に芦田愛菜は39歳で首相に就任し、現在は3期目の7年目、46歳である(ギミギミシェイク20年、西暦2050年)。 かつて天才子役として名を馳せた彼女は、年齢以上の知性や能力の高さを見せて 「実は人生何周目かなのでは?」 と冗談が交わされたこともあった。しかしそれが冗談に聞こえないほど、「これしかない」という最短・最適な経歴でわずか39歳で首相に就任し、初代首相・伊藤博文の44歳の記録を破ったのだった。ただ芦田首相自身は、党総裁選の最中から自身の若さを強調したことはなく、「若いから」ではなく、地位にふさわしい人物がたまたま若かっただけ

    AAゴールデンエイジ - AAゴールデンエイジ(オジョンボンX/八潮久道) - カクヨム
    kei-s
    kei-s 2019/05/09
  • 第1話 - 落語・掛け算(山本弘) - カクヨム

    毎度馬鹿馬鹿しいお笑いを一席。 昔から「鉄は熱いうちに打て」と申します。何事も好機を逃してはいけない。スポーツでも学問でもそうですが、若いうちから鍛えておかないと、大人になってから学んでもなかなか効果が上がらない。子供には若いうちからしっかり勉強をさせておくのが大事でございます。 もっとも、子供に何をどう教えるのかというのは、親としては大変に頭の痛い問題でございましてな。変な教え方をして子供が間違ったことを覚えたらえらいことになる。「水の入ったコップに『ありがとう』と書いた紙を貼るときれいな結晶ができる」なーんてことを子供に教えたら、正しい懐疑論者には育ちません。 大人としては、子供が間違ったことを覚えないように、また、子供の学習への意欲を削がないように、注意する必要があるわけでして。 さて、ここにおります太郎くん。幼い頃から大変に聡明でありまして、幼稚園の頃からすでに足し算引き算をマスタ

    第1話 - 落語・掛け算(山本弘) - カクヨム
    kei-s
    kei-s 2016/11/21
    いいもの読んだ
  • 竹取物語 - よいこのためのトランスヒューマンガンマ線バースト童話集 - カクヨム

    今のような昔のような不思議な時代、竹取の翁というものがいました。野山に押し入り竹を取っては、いろんな用途に供していました。 竹は炭素で出来ています。カーボンの筒を高く伸ばし、地面の熱で暖められた空気を根からとりこみ、上昇気流を中に通して、マイクロタービンを回してはエネルギーを取り出すのです。翁は竹の作る電気を拝借し、時々は竹を引っこ抜いて合成機関にぶち込む材料に使い、あるいは竹のオルタナティブ遺伝子をハックしていろんなものを合成させたりしていました。 竹は翁の干渉を好まず、あの手この手で排除しようとします。翁にしてみれば、無秩序に増殖されるより適度な淘汰圧があったほうがお互いのためになると考えていたのですが、竹も翁も、その辺のニュアンスを伝えるには、コミュニケーション能力にちょっぴり難があるのでした。そのためことはどうしても戦いの様相を呈してしまうのですが、タケノコより年の功と申しまして

    竹取物語 - よいこのためのトランスヒューマンガンマ線バースト童話集 - カクヨム
    kei-s
    kei-s 2016/05/25
    シリーズ化してた
  • 灰かぶり姫 1 - トランスヒューマンガンマ線バースト童話集(sanpow) - カクヨム

    昔々――の反対を言おうとすれば、一体どんなことばになるのでしょうね。さきざき?はるか遠い未来? とにかく、女の子が一人おりました。 名前はシンデレラといいました。正式に名乗ろうとすると公開暗号鍵やら契約知性アドレスやらで煩雑なのでここでは省略します。 女の子は自分の体を持っていました。この時節にはとても珍しいことでありました。トランスヒューマンたちは肉体から解き放たれて好きな場所に宿るのが常でしたから。地底深くに隠された計算機に、微小機械の雲に、そうしてたまに現実世界に深く干渉する必要が生じれば、精神は具体の中にやどるのです。 およそ具体とはレンタルされるものであり、個人で所有するのはリスクだと評価されていました。形あるものは滅びます。基的人体であればなおさらです。しかしシンデレラは自分の体を大事に思っていました。両親から受け継いだものだからです。体の所有は両親の信念でした。 保険会社に

    灰かぶり姫 1 - トランスヒューマンガンマ線バースト童話集(sanpow) - カクヨム
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    kei-s 2016/05/09
  • イーガン病 - イーガン病(廉価) - カクヨム

    「おかえり、生物学的兄」 少女の形をした何かがそう言った。帰宅した僕を出迎えたそれは僕の妹なのだった。ただいま、と言いかけた僕の口を胡乱(うろん)げな同意が上書きした。 「お、おう……」 「不自然な発話だったかしら」のかかとに指をかけた僕を見下しながら、妹は続けた。「この観境においての言語標識は、過度に失礼ではない表現に自動調整されているはずだけれど。それともこう言ったほうがよかったかしら。〝おかえりなさい、生物学的お兄ちゃん〟」 今のでわかるように、妹は最近変なのだ。やたらと難解な言葉を含む翻訳調の文体で喋るようになってしまった。まだ高校生であるとはいえ、厨二病という時期でもないだろうに。 妹が言う〝生物学的〟とは、〝血の繋がりがある〟という意味だろうか。そうでなければややこしいので、出来ればそうであってほしい。〝観境〟というのは、ここが仮想空間であるという意味だろうか。それはややこし

    イーガン病 - イーガン病(廉価) - カクヨム
    kei-s
    kei-s 2016/04/28
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