「公衆トイレ」といえば、どんなイメージがありますか。最近は地下鉄の駅や公園で改修が進み、かつての「汚い」「暗い」から、「きれいで利用しやすい」という印象に変わってきました。 ところが、改修で逆に困っているという人もいます。 〈和式が必要な人がいることを知ってほしい〉 長野県在住の会社員男性(56)から切実なメールが届きました。 男性は、10年以上前から難病の「潰瘍性大腸炎」を患っています。大腸の粘膜がただれる病気で、下痢や血便の症状があり、トイレに行く頻度が高くなります。潔癖症で他の人が座った便座に腰掛けることに抵抗があり、公衆トイレではいつも和式を選びます。 悩みの種は、車での通勤中に利用する道の駅などのトイレが最近、次々に洋式に改修されたこと。わずかに残った和式を利用するようにしていますが、不安は消えません。 男性に直接聞くと、「私のような事情を抱える人のため、少しでもいいので和式を残