横井伸幸 = 文 text by Nobuyuki Yokoi photograph by Takuya Sugiyama インフラの整備やら治安やら、懸案事項が山盛りで開催された今回のコンフェデレーションズカップだが、蓋を開けてみると、最大の物議を醸したのはスタンドの騒音だった。スペイン――特にシャビ・アロンソ――も、不本意な形で、その騒動に巻き込まれているのだ。南アフリカ・サッカーの最終兵器“ヴヴゼーラ”!? まず、騒音の発生源は「ヴヴゼーラ」と呼ばれる南アフリカ独特のチアホーンだ。長さ80cmほどのプラスティック製の筒で、リードがないためマウスピースの中で唇を振るわせて音を出す。メーカーの説明によると、「頬を緩めて、唇で“おなら”のような音を出し、トランペットのように鳴り始めたら、すかさず“爆音”が出るまで強く吹く」といいらしい。1人でも十分うるさいヴヴゼーラが揃って鳴らされた