ドラッカーの慧眼 ピーター F. ドラッカーが1950年から2004年まで50年以上にわたってハーバード・ビジネス・レビューに寄稿した論文を少しずつご紹介します。 バックナンバー一覧 マネジメントとマネジャーの登場と共にさまざまな科学的な手法や理論が生まれてきた。ドラッカーは、そのような経営科学に疑問を投じる。手法論といった隘路に陥り、本末転倒ではないかと――。 そして、組織は人間から成り立つシステムであり、経営科学がここに資するには、他の科学同様、学問体系としての定義と公理を具体化し、しかるべき敬意が払われる必要があるという。さて、40年前に本稿で指摘された経営科学の問題点は、もう解消されたのだろうか。 経営科学はこのままではいけない しばらく前、ある経済団体から「経営科学と事業計画」というテーマで講演を頼まれた。 これがきっかけとなって、オペレーションズ・リサーチ(OR)、統計理論、統