創業178年の英旅行代理店トーマス・クック・グループは23日、ロンドンの裁判所に破産を申請した。追加の資金調達交渉が合意に達しなかったため。英民間航空局(CAA)は、同社が「直ちに営業を停止した」と発表した。トーマス・クック・グループは、「近代ツーリズムの祖」とも言われる実業家トーマス・クックが19世紀に創業した老舗旅行代理店が母体だった。 これによって、同社のツアーでイギリスから国外を旅行している15万人以上を無事に帰国させるため、平時で最大規模の帰還作戦「マッターホルン作戦」が開始された。イギリス人観光客を帰国させるため、22日からすでに乗客のいない旅客機がイギリスから海外へ向けて相次ぎ出発していた。