近藤史恵さんの「岩窟姫」を読んだ。 近藤さんは明るいコージーミステリ、サスペンス、本格推理物も書く多彩な作家さん。 人の心理、特にその裏側にあるものを描くのがとても上手い。 自覚したくない、けれど誰しもが抱え持っている嫉妬や怒りといった感情を重くなりすぎずに読ませ、最後に小さな痛みが残る。 そんな作風。 「岩窟姫」は芸能界を生きるアイドル達の転落を描いたミステリ。 少し重いテーマだけれど最後には救いがあり、女同士の心理描写も理解できる。 張り巡らされたミステリ要素で、先へ先へと一気読みさせてくれる一冊です。 「岩窟姫」あらすじ 主人公はグラビアアイドルの蓮美。 モデル出身、水着グラビアがきっかけでブレイクした長身でグラマーな女の子。 キラキラした日々を送っていた彼女の日常は同じ事務所の後輩であり、友人でもある人気アイドル沙霧が自殺したことで暗転していく。 沙霧は蓮美にいじめられたことをSN
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