無職とライターの中間のような存在である三十代の男・上田啓太のコラム連載。今回は運動によって悩みの強度を確かめ、生き延びた悩みだけが「悩むに値する」というお話。三島由紀夫が太宰治について書いたように、大抵の悩みや被害妄想は、夜型生活と運動不足を解消すれば悩むに値しないのです。 人は汗だくで苦悩できるのか? 今回はこの問いかけで始めてみます。 苦悩する前にまずは身体を動かしてみればいいのでは? 汗だくになってみればいいのでは? それでも「悩み」が生き残れるか試してみればいいのでは? そんな提案をしたいと思います。 ただ、こういう導入だと、チンパンジーみたいな人間がタンクトップ一枚で書いてそうに見えるんで、最初に私のことを軽く説明させてください。 趣味は文字の読み書きと音楽を聴くこと。外出の大半はコンビニとスーパー。あとは気晴らしに近所のカフェに行くくらい。アウトドアやスポーツの趣味は一切なし。