高校3年生の時に美術を始めたのが、この道に入るそもそものキッカケです。 代ゼミの造形学校に通いはじめたんですが、周囲は高1から始めている人ばかり。『これはヤバい』と思いました。でも、家で靴やコカコーラのボトルを描いたり、素振りする感覚で練習したら、だんだんうまくなってきて、それがおもしろかった。その頃、日比野克彦さんを見て、油絵でも日本画でもない、ポップな感じに惹かれました。「これだな!」と思ったんです。 多摩美のグラフィックデザイン科に入ってからも、デザイナーって何をするのかよくわかっていなかった。むしろ、日比野さんのように“自分発信”がいいと思い、イラストを描いてはずいぶんコンペに出展しました。 その頃に、大貫卓也さんの講演会を聞いて衝撃を受けたんです。 たとえば昔のデザイナーやイラストレーターって自分の作風で勝負という感じですが、レイモン・サヴィニャックに描いてもらった