音声鑑識技術の最前線 2007年11月12日 サイエンス・テクノロジー コメント: トラックバック (0) Alexander Gelfand ブカレスト出身の鑑識専門家、Catalin Grigoras氏が、自身の研究室で働いている様子。 Photo: Catalin Grigoras ニューヨーク発――車のドアが荒っぽく閉められる。誰かがくしゃみをする。都会の駐車場の周りを行き来する人や車の騒音をバックに、2人の人物(1人は男性でもう1人は女性)の声が聞こえる。2人の会話を拾っているのは、監視用の隠しマイクだ。 突然、アナログレコードの溝をプレーヤーの針が飛ばしたときのような「ポン」という音が響く。「誰か、今の音が聞こえた人は?」。Stuart Allen氏が冗談まじりに尋ねた。 Allen氏は音声鑑識の専門家で、「ポン」という音は、Allen氏が実際の録音データに後で加えたものだ。