なぜかというと、そのドラマ仕立ての内容が、「女性社員が、男性上司に容姿を揶揄されたことをきっかけに、外見の大切さに気づく……」という内容だったからだ。
以前、AKB48の振付とダンス指導を手がけられた夏まゆみさんが、新人のオーディションに際して、「選ぶなら、むしろダンスを習っていない子の方が望ましい。下手にダンスの経験があると、変なクセがついていて、それを取り除くのに苦労するから」と言っていた。 後に、ぼくはそれを自ら体験することになる。 お笑い養成所で講師をしたとき、下手にお笑いをしていた子は、それまでについて変なクセが邪魔をして、教えたことをなかなか吸収してくれない。しかし、お笑いを全くしていなかった子は、色んなものを抵抗なく吸収するので、成長が早いのである。そのため、下手にお笑いを経験していた子よりも、すぐ実力で追い越してしまうのだ。 以来、何かを教えるときは、その人が経験者かどうかを重視するようになった。もちろん「経験していない方に見込みがある」と考えるようになったのである。 ぼくは、クリエイター志望でなまじっかな経験がある子は、
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