○原武史「「民都」大阪対「帝都」東京」感想、その2 (講談社 ISBN:9784062581332) http://d.hatena.ne.jp/yasulog/20090222#p1 よりつづき。 今度の来る代官様はオッカイナイ人だべか? 心配したとしてもそれくらいで、三百余年続いた徳川の世が瓦解したときも被支配層の百姓や商人連中が時代の栄枯盛衰を想い、センチメンタルになったはずもない。連中が驚いたのは、むしろその後だった。 身分制度がとっぱらわれたのだ。いわゆる四民平等というやつだ。村の全員が腰 が抜けるほどの衝撃だった。 そんな塩梅だから、天皇様がとてもエラい人だと言われたときも、下々の連中にピンくるのはこの四民平等で、さしづめ天皇様はこのお触れの発案者だからエラいのだろうと各々独り合点した。これが近代天皇崇拝の起源だったとぼくは考えている。 近代日本政治史における鉄道の役割の検証。