【目的】近年, 科学のふりをしているが科学ではない「疑似科学」が問題として科学者やサイエンスコミュニケータらからの批判がゆるやかに高まっている。このような状況のなか, 知識を蓄積・伝達する機関である図書館において, 「科学的な合理性に著しく反した図書」はどのように扱われているか, 公共図書館の規模別に実態を明らかにする。 【方法】調査手法には半構造化インタビューを用い, 30分~3時間程度の聞き取り調査を行った。調査対象は北海道から関西まで, 大規模図書館5館と小規模図書館3館の選書担当の職員である。調査時期は2009年10月~2010年2月である。質問項目は選書・リクエストの実態, 他館連携, 図書館の自由に関する宣言に対する意識, 司書のライフヒストリー等といった9項目を大枠として尋ねた。 【結果】聞き取りによる主な結果は以下のとおりである。(1)選書カタログにおける所与の番号が図書館
![慶應義塾大学学術情報リポジトリ(KOARA)](https://cdn-ak-scissors.b.st-hatena.com/image/square/3a75ba6c9bcb03856ee8618ff5e01e3cbfbf3436/height=288;version=1;width=512/https%3A%2F%2Fkoara.lib.keio.ac.jp%2Fxoonips%2Fthemes%2Fkoara_new%2Fimages%2Fogp_image.png)